白髪に効く⁉︎ クワの実のちょっとすごい話

津軽いろ葉の周辺では、まもなく天然のクワの実が色づく季節がやってきます。お散歩中にふと道端で黒々と実るクワの実を見かけると、つい手に取って口に運びたくなる――そんな誘惑に駆られる方もいらっしゃるかもしれません。今日は、そんな身近な野の実「クワの実（桑の実）」に秘められた驚きの健康効果、とくに“白髪”との関係に注目してみたいと思います。

クワの実ってどんな実？
クワの実は、桑の木になる初夏の果実です。黒く熟した実は甘みと酸味が絶妙で、そのまま食べても美味しいですし、ジャムや果実酒にもぴったり。かつては養蚕のために各地で桑の木が植えられていたので、地域によっては今も野生の桑が点在しています。

見た目は小さなブラックベリーに似ていますが、その成分はまさに“薬効の宝庫”。特に注目されているのが「アントシアニン」や「レスベラトロール」などのポリフェノール類、そしてビタミンCや鉄分です。

白髪改善に効果あり？ 科学的エビデンス
「クワの実が白髪に効く」という話は単なる民間伝承ではなく、近年の研究でも一定の裏付けが示されてきています。たとえば、韓国・全北大学（Chonbuk National University）の研究では、クワの実抽出物がマウスにおける毛髪の色素沈着を回復させる作用を持つことが確認されました。この作用は、黒髪を作るメラニン色素の生成を促進するチロシナーゼ酵素の活性化と関係しているとされています。

また、クワの実に含まれるフラボノイド類やアントシアニンには、老化や酸化ストレスを防ぐ抗酸化作用があり、毛根の細胞にダメージを与える活性酸素の働きを抑えることで、白髪の進行を遅らせる可能性があるとも言われています。

もちろん、個人差がありますし、医薬品のように即効性があるわけではありませんが、「食べて美味しい、ついでに髪にも良い」ならば、ぜひ取り入れてみたいところです。

もうすぐ旬。天然クワの実を楽しもう
天然のクワの実が収穫できる時期は、津軽地方では6月中旬から7月上旬ごろにかけて。熟すとぽろりと落ちやすくなるので、摘むときはそっと優しく。食べる際には、軽く水で洗うだけで十分ですが、気になる方は少し塩水につけて虫出ししてからいただくと安心です。

木陰の下、真っ黒に熟した実を見つけて口にすると、どこか懐かしい夏の味が広がります。今年の初夏、ぜひ身近な自然の恵みとしてクワの実に親しんでみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

Koharun

青森県五所川原市相内で生まれ育ちました。大学進学を機に東京に出て、今は相内と東京を行き来しながら、仕事と子育てに追われる毎日を送っています。相内の自然や人のあたたかさ、東京の華やかで刺激的な世界、そのどちらも大好きです。そんな私だからこそできる「津軽の恵み」の届け方があると思い、このプロジェクトを立ち上げました。どうぞよろしくお願いします。

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